@田中-n6z6r

こんにちは。

視覚的なものに限らず、心的イメージを意図的に形成できないという特性(あるいはその持ち主)を表す最近の心理学用語に「アファンタジア」というものがあります。この文脈では、視覚思考能力のように心的イメージを意図的に形成できる特性(あるいはその持ち主)は「ファンタジア」と呼ばれ、とくにその傾向が顕著な場合には「ハイパーファンタジア(過ファンタジア)」という表現が使われることもあります。(ただし、「アファンタジア/ファンタジア」という区別と「言語思考型/視覚思考型」という区別は、必ずしもぴたりと一致するわけではないと思います。)

わたしが絵を描き始めたばかりの頃、安倍先生のご著書(メイキング集)を読みました。そこには、たしか「頭のなかに浮かんだ情景を絵に起こそうとするのは、なにかを思い出そうとすることに似ている」といった趣旨の記述があり、それに出鼻をくじかれたのを覚えています。「頭のなかに浮かんだ情景」という表現が(比喩でないのだとすれば)いったいなにを意味するのか、わたしにはまったく理解できなかったからです。それからほどなくして偶然「アファンタジア」概念に出会い、自分はまさにその特性に該当するのだとわかりました。そして安倍先生はおそらく「ハイパーファンタジア」の傾向があるのではないかと勝手ながら推察し、腑に落ちたのでした(もちろん、実際のところは先生ご本人にしか知りえませんが)。

ただ、たしかにわたしは心的イメージを意図して練ることができないのですが、だからといって自分を「言語思考型」に分類することにも、違和感があります。というのも、私は言語的な連想が苦手ですし、口頭での会話もきわめて不得意です。職業柄ひとり部屋にこもってすごす時間が長いこともあり、本を読むときやSNSなどに文章を書くとき以外にはほとんど言葉を使わずに生活していると言っても過言ではありません。いっぽう、「視覚思考」について言えば、もちろん頭のなかで視覚的イメージを操作するようなことはできませんが、紙や画面さえあれば、絵を描いたり(別にたいした絵ではありませんが)図を用いて思考したりすることができます。ようするに、言葉も絵も、紙や画面があれば(ある程度)使えるし、なければ(ほとんど、あるいはまったく)使えない、というのがわたし自身の実態であるように思います。

けっきょく、自分が「言語思考型」なのか「視覚思考型」なのか、はっきりとはわかりません。ただ、紙も画面もないときに自分がどうしているのかを思い起こしてみると、たとえば、昔住んでいた部屋の間取りを言葉でも映像でもないかたちで瞬時に思い出すといったことがあります。ですから、言語的でも視覚的でもない別様の思考様式もありうるのではないか、とわたしは疑っています。そして、わたし自身の思考はじつは大部分そのような様式に依っているのではないか、という気もしています。

個人的な話をつらつらと、失礼いたしました。

@tm2742

“思考”とはちょっと違うけど、僕の“物語体験”で一番なのは『読書』ですね。言語化されてない絵や動画や音楽だとクリエイターさんが仕込んだもろもろを見逃すことが多くて、自分でももったいないなって思ってます。YouTubeも“聴いてる”ことが圧倒的に多いです。

@ohthatsnice7323

Conversations like these are always great to listen to.
I personally am a mix between both “visual thinking” and “verbal thinking”. As are most people I’ve talked to. I’m able to completly visualize a character. From very specific details, to color palettes, etc. however, I’ve found that unless the face is drawn, or in a cartoon like style; I can’t visualize real faces.
Even in my dreams, if the person being represented in the dream is a real person, they simply don’t have a face to me…
I’ve always wondered if maybe this is something other people often experience. 

(I love these videos! I would love to also see your stance on Artificial intelligence and how it’s affecting art and artist in these modern times. 
I apologize for my comment being in English, I hope it isn’t too much of a hassle.)

@Ore-No-Account

質問した者です。

わざわざ動画でこんなに丁寧に答えていただけるなんて本当に感激致しました。

私としては小説家の方は大体ある程度自分のイメージをもってキャラクターを書いているものと思っていましたので、先生がほぼ自由に描かれていたとは意外でした。

ただ逆にもしイメージが小説家の方の中に元々あったとしても、安倍先生だから任せてみたいと思われたパターンもあるのかななんていう風にも思いました。

お話にあった漫画喫茶の絵、岬ちゃんの表情とか体型とか、絵全体の雰囲気とか、あらゆるものに生々しさがあって筆舌に尽くしがたいほど好きです。
「目が合ってる」感とか部屋の質感とか、実在していないはずなのに、見る側としては実際にそこに居て体験してるとしか思えない絵で、
何でそんな絵が描けるんだろうと見るたびに感嘆するしかないです。

ビジュアルか言語かのお話でいいますと、私は趣味ど真ん中のものですとビジュアルで考えられるのですが、興味の薄いものですと、そもそもイメージを捉えるのに苦労する感覚があります。丸暗記するしかないというか。
なので興味ないものに興味持てたら人生もっと楽だろうな、なんていつも考えてしまいますねw

長文かつ乱文になってしまいましたが、
本当にありがとうございました。

@すっとんきょー

僕も絵を描いてきて6年経ちますが、最後の問には答えを持っていて
血行を良くすることがかなりの場面で改善されました。目の不調も肩こりや首こりも、運動する事で気にならなくなります。
定期的に手や足にグッと力を入れて筋肉を緊張状態にして強制的に血流を促進させます。

漫画描きで筋トレしてる人が多いのはそういう事なんじゃないかなとか思います

@chibisu4

とても興味深く拝聴しました。自分もビジュアルシンカーだと思っていて、記憶がすべて動画であったり、なんでも先に絵が浮かんで、仕事を考えるときはスケッチを何枚も描いて考えます(言語を介さないで)。だから考えるときは画像で言葉がなくて、いきなりぽーんと言語化して答えを回りに示す、みたいなことになります。常に画像を言語に翻訳して、周りの世界とやりとりしている感じがします。人の話を耳で聞くという講義形式が苦手ではありますが、生活が破綻しない程度のビジュアルシンカーです。集中したいときはyoutubeを消したほうがいいかもしれませんね ^^;

@aaaaaa-p7q8e

昔、友人が「自分は完全に文字で考える」と言って、すごく驚いたことを思い出しました。それまで、自分が情景で記憶したり、例えばグラフとかなにかそういうもののアニメーションみたいなもので考えたりしていたのを完全に普通と思って、そういう風にみんなしているものだと疑わなかったので「ああ、人によって脳って全然違うんだな」と初めてそこで気が付いたのです。

それと、あまりにもイメージが強いせいなのか、逆に言葉がするすると出てくることもたまにありますね。悪夢にうなされて、起きた時に「これは書いておかなくちゃいけない」と思ってパソコンの前に向かうと、もう、すぐ、一回も止まることなく全部書ける、みたいなことです。
それがいつも起きたらいいんですが…そうもいかないみたいなのですが…

@ガルガル-m8l

動画いつも見てます!喋りがメインなので(私も絵を描くのですが)ラジオがわりにして聴いています。質問です。安倍吉俊先生は他動画で、絵を描く時エンジンがかかるまで30分ほど描く、と言われていて、これ自体は誰にでもあり、運動でいうストレッチのようなものだと考えているのですが、私の場合、これがめちゃくちゃ長く、本調子が出るまで、2時間程かかります。美大に入り、絵を仕事とすること(アニメーション作家なのですが)を志している手前この2時間をなんとかして端折らなければと考えているのですが、いい方法はあるでしょうか。よろしければお答えいただけますか。
動画に関してですが、配信は是非見たいです。私は本チャンネルの古街の動画が好きで、ずっとリピートしていました。安倍先生の動画はいつも興味深い内容でずっと見てられます!
長文失礼しました!

@okawari-sanbai

こんばんは。
私はどちらかというと、言語で考える方なのかなと思います。
(どっちも使っていると思うのですが、今は言語が優勢な気がします)

テレビで俳優が長い台本を覚える時、絵で覚えている。
というのを聴いて、そういう覚え方があるのか。と
何行かの数字を覚える時。意味でとらえず
絵を思い出しながら数字を出す。という風になったからです。

ゾーンについて。
考え事をする時、耳栓をしてやったりもします。
(それとは別にイライラした時も耳栓をしてます。混んだ電車とか
五感の1つを物理的に遮断すると世界から隔絶されて
集中しやすいのかもしれません)

またスプラのサーモンランを
無音でやると、視覚情報しか入らないため、
過集中になる感じがします。音がない分、必死に目で状況を
把握しようと没入するからだと思っています。

情景が頭に浮かんで、それを描写するように小説を書くって
凄く楽しそうですね。自分の中にある世界を観光できるように思うからです。

@hirokatoyama

僕は考え事をするときは、頭の中で、独り言を言いながら
物が実際に出てくる部屋で、考えるような気もするのですが
何か思い出したりするときは、部屋がだんだんその時の風景になるような感じですかね。
人形制作の事考えたり、妄想は間違いなく空間的な映像のようなものでするので
間違いなく分類されるなら視覚だと思います。

そのせいか思いついたこと、(例えば人形の作り方など)を言語化できなくて
思いついたらすぐやるぐらいじゃないと、忘れてしまったりしていたのですが
最近手帳を続けているせいか、少しずつノートに言葉と絵で出力することができるようになってきてます。

@yukiokawamoto6309

聴覚思考、触覚思考というのもあるのではと。